子供が受験する意味として思っているのは、知的で頑張り屋な友人が多いなるべく良い環境を与えたいというのはありますが、それよりも、
「先の目標に向けて、色々なことを我慢して頑張る経験」をすること
そして願わくば
「頑張ったことで目標を達成した成功体験」を持つこと
だと思っています。
将来いろいろ困難なことがあると思いますが、この経験から「頑張れば、俺はやれる」って思い、頑張って困難に立ち向かうように、また頑張ってもダメだったことがあったとしても「次は頑張れば大丈夫」と思えるようになってくれることを願ってます。
これはサッカーでもある程度は経験できたと思いますが、「メンバーに選ばれること」は目標ではあるものの基準がクリアでなく、努力の成果かどうかはイマイチ分からないですし、「試合に勝つこと」も団体競技だし運も大きいので、「自分の努力が結果につながる」ことが実感できているかと言うと怪しく感じます。
むしろ、自分はダメでもチームとしては勝ってしまい、やらなくても勝てるじゃんと思うことも多かったような。そして自分はサッカーでは量産型の人並みな人間だという自己認識を持ってしまっています。
受験は基準がクリアですし、個人の戦いなので、多少の運はあるとは思いますが、基本的に努力と結果がかなりリンクしているので努力した経験と成功体験を得るにはいい場ではないかと思います。
微妙に最近私も塾脳になっていて、人並みに偏差値があればそれでいいのかなと思っていましたが、改めて今の状況を考えると、長男は今のところ何かを我慢して勉強を頑張ることはほとんどしていません。何しろ宿題やテスト直しもできない位ですから。
このままでは、
「勉強頑張らない→それでも入れる所に行く」
で終わりそうです。
そうなった場合
「先の目標に向けて、色々なことを我慢して頑張る経験」をすることも叶わず、
「頑張ったことで目標を達成した成功体験」も得られず、
「まあおれはこんなもんだよな」と思って終わることになるわけで、受験する意味がなくなりそうだということに気が付きました。
このままあまりやらなくても入れる中高一貫に進むよりも、3年後に高校受験で改めて「目標に向けて頑張る」経験を積ませた方がいいのではないかと思い始めました。
今の頑張れなさも、3年後成長すれば少しは変わっているのではないかと期待して。
ただ良く考えると、今の親への反抗ぶりを見るとそんなに発達が遅い感じもないので、元々こういう性格なだけで3年後も同じかもしれません。
そして、神奈川県立高校は統一問題に戻りましたし、内申書や面接の比率が高いため上位校になると筆記はみんながほぼ満点なので、合否は内申書と面接で決まると聞きます。
確かに湘南高校OBってナイスガイ系が多い気がする。
中学校で忘れ物や遅刻をせず行事を頑張り先生の機嫌を取って内申書を良くすることがができる子は、もう相当サラリーマンとして有望ですから、会社員育成のための選抜として考えれば内申書は悪くない基準です。おそらく、湘南高校の子はいい会社員になる子が多いと思います。
しかし、就職までの途中でテスト勝負の大学受験があるので、大学進学実績を高めるには内申書による選抜は不利になり、県立高校OBが学歴フィルターに引っ掛かかって就活に苦労する可能性はあるかも。
もちろん、テストも内申も問題ないスーパーな子はどっちも平気でしょうけど。
また、大学入試改革で将来テスト以外が重視されるようになれば、内申のいい子が受験でも強くなるのかもしれません。
神奈川の高校受験を考えると、音楽や美術が嫌いでテストこそやりますが学習意欲を全く感じさせない長男にはおそらく内申書勝負は厳しく、成功体験を得ることは困難かもしれません。
そして神奈川は高校から入れる私学がかなり限定されます。
そう考えると彼には高校受験はあまり得な選択ではなさそうです。
どっちもどっちですね。
それで一応、長男に「リタイヤして高校受験してみたら」と話を振ってみました。
すっごく、リタイヤはイヤみたいです。
「大嫌いな勉強しなくても良くなるよ」→「勉強しなくても行けるところに行ければいい」
「地元中学は、給食がまずいらしいし、受験するって回りが思ってるからカッコ悪くて今さら地元中は行けない」(この時親の思ったこと 「公立中は学費無料の上給食まであるのか...いいな」 )
まあ、彼は勉強大嫌いなのに塾大好きですから、リタイヤして塾に行けなくなるのもいやなんでしょうね。
でも、このまま勉強しなかったら、横浜国大付属にでも突っ込んで3年後受験せざるを得ないようにしてやろうかともすこし思っています。