共働き親の放置系中学受験

2020年中学受験予定の次男で、共働きでも中学受験は出来るのか長男に続き2回目の実験中です。大学合格者高校別ランキングも作ります

大学進学者への給付型奨学金の情報と疑問

 17年度から、大学進学者に対する給付型奨学金制度が先行実施されるらしいですね。
この奨学金の内容ですが、
①住民税非課税世帯の子供が対象(夫婦子供二人で大体年収300万弱未満の世帯)
②大学、短大、高専、専修学校進学者が対象
③給付額は月2万円(国立大自宅通学)~4万円(私立大自宅外)
④対象者は2万人(2018年度から)
⑤対象者選定は高校ごとに枠を割り振り、学習成績や課外活動によって学校側が推薦し、進学前に給付が決定する。
というもののようです。

年収300万だと学費負担は重いでしょうから、月2~4万でも助かるでしょう。

でも、国立大学に行って学費免除取った方がもっと助かりますね。

金満大学の東大ならば世帯の所得400万以下は学費免除で、全学生の5%弱が免除取れているらしいです。学費の超高いハーバードでも2割くらいは免除取ってるらしいです。

国立に受かるほどの試験能力がない人向けの制度なのでしょうか。

それでも、住民税非課税世帯の大学進学者は5万人ほどいるようなので、対象者が2万人とすればそれなりに成績で選抜されることになりそうです。

但し、学校側が推薦する対象者を決めるので、学習成績と言っても内申書の成績で、受験学力というわけではないですね。

また、学校ごとに割り振る枠は、学力レベルには関係なく住民税非課税世帯の生徒が何人いるかを基に割り振られるらしいので、進学校よりも底辺校に枠が多くなるようなことになるかもしれません。

その上学校内での相対的な成績で対象者が決まるならば底辺校の普通の成績の生徒よりも、進学校で下位の成績の人は不利になりますね。

国の制度としてはもう一つ筋が悪い制度のような気がします。

 

更に実は私、この給付型奨学金制度自体に問題を感じています。

なぜなら「本当に困っている世帯の子供は、学費が無料であったとしても、早く収入を得て家計を助けたいので進学せずに働く」からです。

こういう子に比べれば、「学費が無料なら大学に行く、給付型奨学金がもらえるなら大学に行ける」状況にある子は相対的にはまだゆとりがあると思うのです。

そう考えると、高卒で働いている人の税金で、大学に行く人に給付金を払い、高卒よりも相対的に高い所得を得るようになるというのは、その大学教育が社会的なリターンをもたらさない限り正当化できない部分も残るのではないかと。

社会的なリターンがより多く期待できる高能力者に対して、社会的に奨学金を給付して進学を促進し、バイトより勉学に励んでもらい、将来立派な官僚やビジネスマンや研究者になり社会的なリターンを得るというのはわかります。
東大の学費免除はそういうことなのかと。

一方、個人的に高い所得を得るために大学に行くのであれば、それは個人的な投資だと思うのですが、その投資が給付奨学金だということは、「人の金で投資して儲けは自分が取る」ってことになりそれはちょっと違う気もします。

 

そうすると、世帯の富裕度で大学行けるかどうかが決まっちゃうということにもなりそうですが、世帯の所得に関わらず大学進学による個人的な投資機会を確保する。ということであれば、「自分の学費は基本自分で払う」ということにしてはどうでしょう。

そうすれば世帯の所得は関係なくなるはずで、「自分の金で投資して儲けは自分が取る」ことになり合理的です。

しかし、高校生が自分で学費を用意できるわけもない。

そうすると、学費を借りることになります。

で、学業に励んで、卒業後は高い収入を得て借りた金を返済すると。

これ、ただの学費ローンですね。貸付型奨学金は意外と合理的なシステムだった。

こうすると、学費などの大学進学コストと、卒業後に得る所得増分の見込みを見比べて、投資として各々進学を決めるということになるでしょう。

コストの割に所得増分の期待値が低い大学は淘汰され、コストの割に所得増分の期待値が高い大学は人気が出るようになる。

そうすると、各大学も卒業生が多く所得を得られるような教育内容にして行き、付加価値の高い卒業生が増え、結果経済成長にもつながり社会的にも良いんじゃないかと。

 

しかし、今の貸付型奨学金には色々問題点もあると感じます

・みんなが借りられるわけではない

世帯の所得が高かったりすると借りられないはずです。自分の学費は自分で払うとすれば、世帯所得とは関係なく皆が借りられるべきだと考えます。

 

・借りられる金額が少ない

「自分の学費は自分で払う」ためには少なくとも学費や下宿代をカバーできるレベルの費用を借りられる必要があると思います。
私大医学部なら3000万円以上借りられる必要がありますが、お医者さんになれば返済は安心なので、アニメ専門学校生に300万貸すより堅いと思います。
沢山借りると当然沢山返さなければいけませんが、大学進学による所得増加はむしろ年をとってから効いてくるので、35年かけて返済する位の方が合理的ではないかとも思います。

・リターンが見積もれない

大学進学して学費を払い、所得を増やすと言う投資だとすれば、払う方の学費は分かりますが、それによって所得がどれくらい増加しそうかは全労働者の平均値くらいしかデータがない。
しかし、学校や学部ごとに絶対将来所得の期待値は違うと思うんですよね。このため、期待収益率が分からないまま「みんな行くから」みたいな理由で進学しちゃう。

進学の期待収益率を見積もるために、各大学各学部の卒業生がどれくらい稼いでいるかを信頼できる手法で調査し、そのデータを公開して欲しいところです。
これにより経済的価値のある大学とそうでない大学が分かれば、どこに進学するか、また、大学に進学するかどうか自体を決める事が出来ます

少し昔の試算では、一般的な大学進学の収益率は年利6%、私立医学部で8%、国公立医学部で18%と言う数字を見たことがありますが、今は学費も上がってるからここまで行かないかもしれないものの、金利水準も下がっているので普通に国債買うよりはまだまだいい投資ではないかと思います。

もし、この期待収益率がマイナスになる学校があったらその大学には経済的価値はないということなので、お金のことだけ考えれば平均的には行かない方がいいということになります。

お金は二の次で趣味や花嫁修業としての進学もあってもいいとは思いますが。それは趣味なのでお金がかかって当然。そこまでは奨学金で社会的に支援する必要はないと思います。