次男の成績を見ていると、長男とはレベルは近いものの得意分野は違っています。
二人とも単純記憶が強いところと計算ミスが多いところは似ていますが、長男は図形が苦手でしたが国語の読解が強く、次男は今のところ国語はイマイチですが算数はマシなようです。
なんてことを思っているうちに、遺伝と知能、遺伝と成績などの関係が気になりだして色々本を読みましたのですっごく雑ですがまとめてみます。
私、この界隈全くの素人なので、悪徳キュレーションサイトのコンテンツ位の眉唾度で読んでいただけると幸いです。
どうも色々見ていると知能指数の7-8割くらいは遺伝が決めるようですね。
一卵性双生児は遺伝的には全く同じですが、一卵性双生児の片方が養子に出されで違った環境で育った場合でも知能指数は75%ほどの相関があるようです。
一方、同じ世帯で同じように育てた養子の知能指数の相関は2割ほどらしいです。
ここで言う遺伝はあくまでもその人の持つ遺伝子セットが7-8割知能指数を決めるという意味で、知能指数の7-8割は先天的に決まってると言ったほうが誤解がないかもしれません。
子供は両親から半分づつ遺伝子を受け継いでいますが、どの染色体は母親からでどの染色体は父親からという組み合わせは子供によって異なるので、同じ親から生まれても一卵性双生児でなければ兄弟で違う遺伝子セットになります。
このため、親のIQが子のIQを7割決めるという訳ではないです。
片方の親と子供の知能指数の類似度は45%位という研究があるようで、片方の親と子供の遺伝的重複率は50%になりますが、この差の5%が環境の影響なのでしょうか?
兄弟の遺伝的重複率も親子と同じように平均的には50%になりますが、兄弟の知能指数の類似度は60%位という結果が出ていたので、この差の10%も環境ということでしょうか。
これだけ知能が先天的に決まっているなら勉強しても仕方なくないかとも思いますが、知能指数とテスト成績は違うのでまたそれも違うようです。
知能指数が同じならみんなテストも同じくらい出来るかというと当然そんなことはなく、知能指数が高くても全然勉強しなければテストはできないですし、多少知能指数が低くても沢山頑張ればテストで高得点も取れるはずなので、当然勉強には意味がありますし、IQは成績に影響する一要素でしかありません。
この、沢山勉強するかどうかのところには塾に行くかどうかなど環境要因もありますが、もう一つ、その子がどれだけやる気出して頑張れるかという性格の要因があると思います。
そして、この性格にも遺伝が関係しているようです。
例えば、脳内のドーパミン受容体を決める遺伝子でDRD4というのがあるようなのですが、人間にはここにある配列の繰り返しが2回の人、4回の人、7回の人の3パターンがいるらしいです。
で、この回数が多いほど性格が「新しいもの好きの冒険家」らしいのです。リスクテーカーで外国人との結婚が多かったりもするらしい。
親が両方7回なら、子供は絶対7回なので多分新しい物好きになります。親が片方7回なら50%の確率で子供も7回になり新しい物好きになるはず。
ウチの子供たちは3人とも無駄に好奇心旺盛で無駄にモノを分解して壊すのですが、あいつら7回なのか?妻も僕もどちらかと言うとリスクテイカーなので、両親も実は7回なのか?
と思いましたが、日本人はほとんどが4回らしく7回の人はほとんどいないらしいので、そんなことはなさそうです。
これがアメリカだと、4回と7回が半々の分布になるらしいです。アメリカは移民してきた人の国ですが、移民するという行動はリスク大なので、移民には7本の人が多いはずでそれが遺伝しているということでしょう。だからイノベーティブな産業が生まれるのかもしれない。
もしかすると日本でも開拓民を先祖とする北海道民には7本が多いのかもしれません。
やや脱線しましたが、DRD4と「新規性探求」のようにまだゲノム上で特定されてはいないものも多いですが、性格の色々な要素も平均すると半分くらいは遺伝のようです。
これらの要素からめちゃ乱暴に成績の遺伝(先天的)に決まる割合を推定してみます。
子供の成績を仮に
IQ+性格+環境=成績
だとして、各々の要素に遺伝の割合を加味して
IQ遺伝7割+性格遺伝5割+環境遺伝0割=成績遺伝割合 とすると、
0.33×0.7+0.33×0.5+0=0.399ということになりトータルで4割位が先天的な要因ということになります。
実際にはIQ、性格、環境のウエイトは同等ではないのでしょうが。
ついでに兄弟の成績がどれだけ類似するかを考えると、環境は同様として
IQ遺伝7割(内5割類似)+性格遺伝5割(内5割類似)+環境遺伝0割(10割類似)=成績類似とすると
0.1165+0.08325+0.33=0.533
ということになり、兄弟の成績は半分強類似するはずと言うことになります。
今回のネタ元はこれらの本です。なかなか面白かった。